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イチから作るカレーライスの記録⑨塩合宿

更新日:2023年9月1日



令和3年、9月18日―20日


海だぁ――――!!


再会時の諸々が落ち着き、一息ついたら、みんなで目の前の海に走っていった。


初日


しばし海を満喫した後、もう暗くなってきちゃうね、夕飯も食べないとね、とお店を探し、なんとかごはんは食べられた。あとは、今日はどこで寝ようか・・と本日の寝床を探す。この海岸にテントを張ろうと思っていたけど、ちょっと厳しいかなぁ。どうしようかなぁ。と車中泊も考慮していろいろと場所を探して廻った。


そうやってなんとかかんとか過ぎていった初日。

2日目

2日目の計画は塩工房への見学と塩作りだった。工房見学は午前中に来た方がいいと言われていたのでそれに合わせていく予定にしたみたい。


でも、昨夜の話し合いの時に、「私は工房見学いかなくてもいい。先に海水をとって塩を煮たてなきゃ間に合わなくて火の番が必要なら私残るよ。」とKちゃん。


あれ?私のイメージと違ったな。。


事前の塩旅の計画を立てるときのミーティングに私は都合が悪くて出席できなかったからか、自分のイメージしていた部分とみんなのイメージが違うことにこの時気づいた。


そういえば、こういう予定。と見せてもらったものも、初日に電車組の子どもたちと合流後、海水を汲んで煮炊きも始めちゃう。という感じだったから、「へー、そんなハードスケジュールでできるのかなぁ。」とも思ったんだった。


なんだか今回はそんな繰り返しだったように思う。


私は、事前に「みんなで図書館に行って塩の作り方を調べてみよう!」とか、「みんなで集まって塩づくりについて考えてみよう!」とか、そういった時間を取ることができなかったから、


塩旅のこの3日間は、


→初日に子どもたちだけで電車で移動してみる!

→2日目に本場の工房で塩づくりの一連を見せてもらう!

→その後、実際に自分たちで海水を汲んで煮たてて作ってみる!

→3日目は予備&帰路


みたいな流れでやるんだろうと思っていた。


でも、みんなから聞いた計画は


→初日に子どもたちと合流したら海水の煮たて開始。

→2日目、時間を見て工房見学。


という感じ。


‥工房見学が先じゃないんだな。と思った私。


でも結局、1日目の今日は移動だけで終わってしまった。そして明日どうするかとみんなで確認し合っているときも、明日の朝から煮立てるためにはどうする?という話し合いになっていた。工房には行きたい人だけが行けばいいという感じ。


‥あぁ、そうなんだ。


ミネラル工房さんに見学へ

結局、寝泊まりした場所からの移動距離の関係もあり、朝から火焚き準備をする余裕はないとなり、みんなでそろって工房に移動することになった。


新潟県村上市のミネラル工房さん


ここのご主人のお話がめちゃくちゃ良かった。


塩はどこから採れるのか?


目の前の海の海水を汲んで煮詰めるんだけど、それは反対側にある山から始まっているんだよ。この山で自然のチカラや微生物のチカラでミネラル分が豊かになった沢水が海に流れ込んで行く。そうやって自然の循環の中で豊かになっていく栄養たっぷりの海水を、少し分けていただいて、煮詰めて塩にしているんだよ。


そんなふうに自然の流れからわかりやすく説明してくれたご主人。塩づくりの工程もわかりやすく教えてくれる。


そして、みんなで3種類の塩を食べ比べ。


「この塩が美味しいと感じた人?」―3種類それぞれに手が上がる。


これはね、どれが正解とかじゃないんだ。その人の体の状況に今必要な栄養分がより多く入っている塩を人は「美味しい」と感じるんだよ。だから人ぞれぞれだし、同じ人でもその時々の体の状況で変わるんだ。


私たちの体のこと、ミネラルのこと、そういったことまでわかりやすく、体感しやすく、教えてくれるご主人。


そして話は、ご主人の生き方、人生論にまで及んでいく。でもそれが、私たちの大切にしているものと重なっていて、気がつくと、見学に行ったみんなの心はポカポカと温まっていたんだ。



「どうして、たくさんある塩工房の中から、ピンポイントでこの「ミネラル工房さん」に来れたんだろうね!?ご縁が繋がったんだね!」とHちゃん。


「ご主人が良かったよねー」とKちゃん。


ほんとに、思いがけずできた素敵な出会い、思いがけず繋がった素敵なご縁。ミネラル工房さん、本当にありがとうございました☺


みんなでの塩づくり!?

工房見学から海岸に戻ったよ。


さぁ、塩づくりだ!


でも、我が家の車の中では、



「えー、海で遊びたいー-(。-`ω-)」ととーくん。

「塩づくりしないと、カレー食べられなくなるよ!(-_-)」とかなちゃん。


ちょっと意識がバラバラ・・


車を降りて、海岸へ行く。みんなも来た。


で、どうするの?


「砂浜に穴を掘って火を焚く」というイメージはみんなで事前共有されていたものの、で、どうしたらいいの?を主になってやる人がいない‥


「手伝わないと遊べない」とかなちゃんに言われたとーくんは、不満そうな顔をしながらとりあえずスコップで適当に穴を掘っている‥


ん-、、と感じながらも、


私は「お昼ご飯炊くね。」という係になっていたので、炊事に専念した。炊事場からは海岸の方は見えなかったから、その後どうなったのかもあまりわからなかった。


2時間くらいかかっちゃったかな。やっとみんなにおにぎりを届けに行けた。


そしたら、だいぶ場所を移動していたみんな。テトラポットを利用して火を焚いていたものの、風が強かったのもあってか全然火が弱い。鍋に入れた海水は沸騰もしていない。そして、その火の番をしているのはかなちゃん一人‥


きーちゃんは何かあったのか、泣いていて、Kちゃんとお話し中‥


他の子たちはみんな海で遊んでいる‥


‥あれれ?みんなバラバラ。



そして大人も。


子どもたちが遊んでいるのに無理やり火焚きや塩づくりの方に誘導したくない。と子どもたちの様子をそのまま見守るHちゃん。


Sちゃんはいなかったな。ずーちゃんとどこかに行っていたのかな?お昼寝してたのかな?


Kちゃんは、「Sちゃんに「この会は、子どもが主で動くのか?親子で動くのか?の根本部分がよく理解できていなくて、どうなの?」って聞かれたんだけど、」と話してくる。いろいろやり方について再確認が必要だね、となっていき、


「んー、名草学童の時みたいに、はじまりの時には一度集合して、今日何をやるか?みんなはどうやってやりたいか? どう過ごしたいか? 等を確認した後に始めるようにするといいんじゃない?」「そうだね!」


なんてやり方の確認をし合っていった私とKちゃん。


だけど、Hちゃん的にはそれがあんまりしっくりこなかったようで、また話し込む。


「んー、じゃあ、Hちゃんがやりたいようにやってみるんでもいいよ。その方がいいかもね。私たち、全力でサポートするよ!」となっても、なんかそれもしっくりこなかったみたい。



結局は、大人同士の話し合いや意識合わせが全然足りていなかったんだ。


だからその時間は、大人同士の話し合いの時間になっていった。でも、子どもに呼ばれたり諸々で、それぞれに時間が空くと時間が空いている人と個人的に話していく感じが続き、なかなかみんなでの意識合わせまでには至らなかった。


そんなこんなで時間は過ぎ、結局海水はほとんど煮立たず、子どもたちは思いっきり遊んだ子たちとずっと火の番をしていた子たちとに分かれ、大人たちも意識合わせが出来ずにすっきりしない、そんな状況のまま夕方になってしまった。


とりあえず暗くなっちゃうし、夜ごはんどうする?お風呂も入りたいね。と、夜支度へと移っていく。そしてKちゃんは、「頭が痛くって。」とテントに入って休むことに。


その夜は、とりあえず営業中にお風呂に入りに行こう!と銭湯へ先に行った。その後、スーパーに買い出しに行き、真っ暗だけど仕方がない。と灯りをつけながら炊飯し、夕飯を食べた。


ーーー


~みんなでスーパーに買い出しに行ったのがとても楽しかったというHちゃん親子~



「私たち、こういうのも初めてだった。数家族で買い出しに行くと、こんなにも楽しいんだね!」とHちゃん。


「みんなで買いものに行って、みんなで作る!」そんな経験もないまま「イチから作る」になっていって、もうついていくのにやっとやっと。と何度も言っていたHちゃん。


そうか、そうだよね。最初のみんなでカレーを作った時も、まずは親子でカレーを作ってみよう!からやった方が良かったのかもね。


それぞれの家族で違う経験値。我が家も、うちの子どもたちは調理はできるけど、カレーを一人で作ったことはなかったし、そういう手順や慣れもないまま「子どもだけでカレーを作る」は大変だったろうな。Hちゃん親子のような感覚の家族もいたわけだしな。


そんなふうに、改めていろいろなことを振り返る私。


でも、ほんと、


「明日の朝ごはんどうする?」「納豆!」「どの納豆にするー?」とそれぞれに自分の好きな種類の納豆をかごに入れる子どもたち。


「あれがあったから、これとこれを買えば○○が作れるんじゃない!?」なんて知恵を出し合う大人たち。


「せっかく新潟に来たから魚食べたいよね!」「いいね!食べよう食べよう!どれがいい?」と悩む大人。「子どもたちに聞いて決めよう!」「これとこれとこれ、どれが食べたい?」「これー!鯛めし―!!」と満場一致の子どもたち。「へー意外―。私はこっちをイメージしてたのにな。笑」と私。


そんなこんなのみんなでの買い出しは楽しかったな♡


ーーー


3日目

昨夜からの流れ

=昨夜のごはん後=


結局、みんなの意識がバラバラのまま過ぎてしまった今日‥ 当然、塩もできていない‥ 明日は帰らなきゃいけないし‥今回は海水を持ち帰って、地元に戻ってから改めて塩作りの機会を設けるんでいいんじゃないかな。そう思った私。その場にいたみんなとも話し、それでいいんじゃない。となっていた。


=夜=


なんだかモヤモヤがすっきりしないHちゃん。自前テントがなかったのもあって、Kちゃん宅のテントを間借りすることに。そして、その後ちょっと回復したKちゃんといろいろ話す時間をもてたみたい。


=朝=


我が家のテントを間借りしていたせい君とよう君を迎えに来たHちゃん。「Kちゃんと話せたよ。」と言っていた。でも、まだまだすっきりした感は感じ取れなかった。


そこにKちゃんが来た。そしてKちゃんの言葉。「大人とか子どもとか関係なく、誰かが我慢する形になるのは嫌だから、みんなで集まって話そう。」


そして始まった朝のミーティング

朝のミーティング


Kちゃんが、まずみんなに確認をしていく。「今回はなんのためにここに来てるんだっけ?」


「カレー用の塩を作るため。」と一番小さいよう君もちゃんとわかっていた。みんなもちゃんとわかっている。


そして、残された今日の半日という時間をどう過ごしたいか?みんなの気持ちを聞いていく。


「このあと、海で遊びたい人?塩づくりをしたい人?どっちもやりたい人?」みんな、目をつぶって手をあげて教えてね。と、最初はみんなに見えない形で確認していったKちゃん。


その後、みんなと話を深めていく。


自分の希望を言う。それは強制ではない。話したくないと思ったら「何も言わない」という権利を使うのもいいと思う。思ったことがあったり、気持ちが変わったり、みんなに自分の気持ちを伝えたいと思ったら話していく。それでいい。

そんな形だった。


そして、いろんな想いがあふれていたHちゃんが一番に自分の気持ちをみんなに伝えていく。


そんな中、かなちゃんは自分の意向はあるもののみんなにそれを伝えられない様子だった。一度、私が「かなちゃんはこうしたいみたい。」と伝えたが、「でもそれはお母さん(私)の気持ちと言葉でしかない。自分の言葉で言った方がいい、かなちゃんはお母さんに甘えているだけ。かなちゃんは自分で言えるから。」 とのKちゃんの返し。


‥そうか、そうだね。ありがとうKちゃん。


昨夜は「明日も海で遊びたーい!塩は海水もって帰るんでいい!」と言っていた子どもたちも多かったように記憶しているんだけど、今、この瞬間のみんなの話を聞いていると、「塩をつくりたい!」という人もいる。そして、「どっちもやりたい!」という人が殆どだったかな。


そんな中、一人、「海で遊びたい!」の気持ちが強かったかなちゃん。


‥そうか、そうだよね。昨日遊んでないもんね。


でもその理由を自分の言葉でみんなに伝えることができていないかなちゃん。見かねて私から言っちゃった。「かなちゃんは、昨日火の番をずっとやってて海で遊べてないから、海で遊びたいんじゃない。」 すると、涙があふれだすかなちゃん。そしてみんなに伝わる想い。


そしてKちゃんの想いのこもった言葉・希望もまた、みんなに伝わっていく。


「私は今回ここに来れたこのメンバーで作った塩をカレーに入れたい。」「ここで、今この時間を共にできたみんなと、ここに来れたみんなと、塩をつくりたい。」


そして話し合いの結果、


今日、これからの時間で、できるところまで塩づくりをやろう!でもそれは強制じゃないから、みんな自分がやりたいことをやっていい。

となった。


みんなで塩作り!!


ミーティング後はみんなの意識や動きが全然違った。


リミットは11時半まで。


「じゃあ、私は海水汲んでくるね。」「じゃあ、私は火をつけるね。」 と、それぞれに協力し合い、一人一人が自分がやれることを率先してやっていく。


「みんなの塩」を作るために、「こうやったらいいかな?」「こうしてみようか!?」とみんなで知恵を出し合っていく。


そして出来たんだ!!半日という短い時間の中、塩を結晶化させるまでを!!!



そして、お互いに協力し合いながら進めていくことで、合間合間で海で遊ぶこともできていた子どもたち。


でも、テントの片づけをやっているのは大人だけ。子どもたちは海で遊んでいる。という光景になることもあって、Kちゃんがみんなにカミナリを落とした。それも1回じゃ効かなかったから、2回くらい言いに行っていた。「自分たちばっかりズルい!Kちゃんたち大人はまだ海で遊べてない!!片づけを大人だけがやっている!そんなの不公平だ!!」


するとドーンと反省した子どもたちが戻ってきて、黙々と片付けを手伝い出した。


そんなこんなでみんなで協力して片付けを終わらせられた。そしてその後は、みんなで海へ行き、しばし海を堪能することが出来たんだ。


その後、帰路へとついた。



ーーー


イチから作るカレーライスの記録


塩合宿


それぞれがそれぞれの認識で始める塩作りと、


みんなで集まって自分の気持ちを伝えあって、これからの時間をどうしていくかを話し合ってから始める塩作りは、


全然違った。


ここに来るまでの電車計画でも、「この新幹線に乗りたいんだ!」という思いを伝えたことで、1対4に分かれていた意見が調和され、みんなの気持ちが合わさっていったことを体験した息子くん。


それぞれにそれぞれの意見や気持ちがある。それを一人で内に抱え込まずに、表に出していっていい。いや、むしろ出していかないと辛くなるのは自分自身。


そのことと丁寧に向き合ったHちゃんがいて、自分の思いを出し切れていなかった娘ちゃんの心も軽くなった。


*****

素敵な考えをお持ちの#ミネラル工房 さんにも出会え、 綺麗な海にも癒されて、 みんなとの親睦も深められて、 いい時間だったなぁ☺︎


(FB投稿記録)





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